自転車のタイヤに空気が入って

6年間お世話になった愛しの母校とか
そこに通ってる生徒たちとか
恩師たちの仕草に込められた親しみとか

私を愛してくれる人たちとか
大切な人と日がな話した建物とか
カーテンから漏れる光とか

酔っぱらいとする夜のお散歩とか
ホタル探検とか
すれ違う人とのおしゃべりとか

川の水が流れる光とか
曇った夜空でちょっと明るい夜とか
まとわりつくお気に入りのスカートとか

おいしいごはんとか

そういうものが一部であって、
そういうものの一部であって

私のタイヤの空気は少しずつ溜まってく
走りやすくなるかもしれない。

でも、通りすぎてしまわないように
小さい瞬間を覚えておけますように